円形脱毛症は誰にでも起こる?ストレスとの関係と今すぐできる対策
ふと髪をまとめようとしたとき、思いがけず丸く髪が抜けている箇所を見つけて、ドキッとした経験はありませんか?
頭の一部にまとまって髪が抜けている状態、それは「円形脱毛症」かもしれません。
円形脱毛症は、年齢や性別、人種を問わず誰にでも起こりうる症状です。世界中で多くの人が悩んでいるポピュラーな脱毛トラブルの一つで、過度なストレスなどをきっかけに、髪や体毛が円形に抜け落ちてしまうことがあります。
そんな円形脱毛症とどう向き合えばよいのでしょうか?
この記事では、原因や受診のタイミング、日常生活でできるセルフケアまで、円形脱毛症にまつわる基本情報をお伝えします。
この記事はこんな方におすすめです
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髪をまとめたとき、円形に抜けた部分を見つけて不安になった方
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何科を受診すればよいか分からず、病院へ行くのをためらっている方
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抜け毛の悩みを一人で抱えていて、誰かに相談したいと思っている方
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食生活や睡眠など、日々のケアで改善を目指したい方
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ブラッシングやマッサージなど、具体的なセルフケアの方法を知りたい方
目次
1.円形脱毛症の原因はストレスだけじゃない?起こるタイミングと症状の特徴
円形脱毛症の原因は一つではなく、さまざまな要因が複雑に関わり合っています。
代表的なものには以下のような原因が挙げられます:
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女性男性型脱毛症(FAGA)
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出産後のホルモンバランスによる抜け毛
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毛穴の詰まりや頭皮環境の乱れ 偏った食生活による栄養不足
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睡眠不足や運動不足など生活習慣の乱れ
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精神的ストレスによる血行不良
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紫外線・パーマ・カラーリングなどの外的刺激
髪の毛を作る“工場”ともいえる毛根内部の「毛球」は、栄養や酸素が不足すると機能を停止します。これにより髪の成長が止まり、結果的にその部分が円形に脱毛してしまうのです。
症状の現れ方は人によって異なり、一時的に1ヵ所だけ抜けるケースもあれば、複数箇所に広がったり、脱毛部がつながって蛇行状になることもあります。突発的に始まり、再発を繰り返すタイプも存在します。
かつては「ストレスが主な原因」と考えられていましたが、近年ではアトピー体質や金属アレルギー(銀歯や調理器具など)、自律神経の乱れ、ホルモンバランスの変化なども関係していると考えられるようになってきました。特に、全頭が抜けてしまうタイプや長期にわたって回復しないケースでは、金属アレルギーの影響が注目されています。
「きっとストレスのせいだろう」と自己判断して放置してしまうと、知らないうちに症状が進行してしまうことも。
これまでに感じたことのない脱毛を自覚したときは、一人で抱え込まず、まずは医療機関に相談することが大切です。原因を見極め、早期に適切な対応をすることが、回復への第一歩になります。
2.円形脱毛症になったら何科を受診する?治療の第一歩と見極め方
円形脱毛症かもしれない…そう感じたとき、「どの診療科に行けばいいの?」と迷ってしまう方も少なくありません。
結論から言うと、円形脱毛症は皮膚の病気。まずは皮膚科を受診するのが一般的です。
髪には「成長期」「退行期」「休止期」というサイクルがあり、健康な髪は1日に約0.2〜0.3ミリほど成長しています。
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成長期:毛母細胞が活発に分裂し、髪がぐんぐん伸びる時期
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退行期:毛母細胞の働きが弱まり、髪の成長がゆるやかになる時期
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休止期:成長が止まり、自然に抜け落ちる準備をしている時期
しかし、円形脱毛症の場合はこの自然なリズムとは異なり、何らかの異常によって髪が突然抜け落ちてしまう状態です。
特に女性は、見た目の不安や恥ずかしさから受診をためらい、症状が進行してしまうケースもあります。ですが、円形脱毛症は早く対処すればするほど、回復も早い傾向にあります。
市販の育毛剤などによるセルフケアで様子を見るのもひとつの手ですが、「なかなか改善しない」「抜け毛の量が明らかに増えた」と感じたら、迷わず医療機関へ。
また、女性の場合は産後や更年期など、ホルモンバランスの変化によって抜け毛が増える時期もあります。枕やタオル、浴室の排水口などに髪が多く残るようになったら、自分の体調やライフステージを振り返ってみるのも大切です。
3.脱毛の不安は一人で抱えないで|相談が回復へのきっかけに
円形脱毛症の原因のひとつとして、強いストレスが挙げられます。
ストレスによって一時的に機能が低下した毛球(もうきゅう)が、心身の状態が回復し再び働き始めれば、髪はまた生えてくる可能性が高いと言われています。
しかし裏を返せば、どれだけ病院に通っても、心のストレスが解消されなければ改善しにくいことも。
そこで大切なのが、「誰かに相談すること」。
人に話すことで気持ちが軽くなり、知らず知らずのうちに抱えていたプレッシャーがやわらいでいくこともあります。
現代社会では、性別や年齢に関係なく、誰もが何かしらのストレスを抱えがち。
仕事や家庭、人間関係…毎日を頑張るなかで、知らず知らずのうちに神経をすり減らしている人も多いのではないでしょうか。
そんなときは、気の置けない友人や家族とゆっくり話す時間をとることも、立派なセルフケアのひとつです。何気ない会話や他愛ない笑いが、心の緊張をほぐし、髪の回復だけでなく体全体の健やかさにつながるかもしれません。
4.ストレスが原因?円形脱毛症を防ぐ生活習慣とセルフケアのコツ
円形脱毛症の予防や改善には、ストレスをためない工夫が欠かせません。そのためにまず取り組みたいのが、食生活や生活リズムの見直しです。
◆ 食事は「色」で整えると、自然に栄養バランスが整う
毎食ごとに完璧な栄養バランスを意識するのは大変ですが、1日・1週間単位で少しずつ意識していけば十分です。
特に意識したいのが以下の栄養素:
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植物性たんぱく質(大豆製品など)
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ビタミンB群
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亜鉛や鉄などのミネラル類
これらは髪の健康をサポートする重要な栄養素です。とはいえ、あれもこれもと意識しすぎると、逆にストレスになることも…。
そんなときにおすすめなのが、「赤・白・黄・緑・黒」の“5色”で食卓を整える方法。
自然由来の色を意識して食材を選ぶことで、野菜や海藻、たんぱく質、炭水化物が自然とバランスよく揃います。
外食やレトルトでも、この「5色」を思い出すだけで、グッと健康的な選び方ができますよ。
◆ 睡眠は“ゴールデンタイム”を意識して
髪の育成に大切なのが「睡眠」。特に午後10時〜午前2時の間は「成長ホルモン」が分泌されやすく、髪や肌の再生にも重要な時間帯です。
とはいえ、この時間に必ず寝なければ…とプレッシャーを感じるのは本末転倒。
寝る前の数時間をゆったりと過ごすことを意識して、心と体をリラックス状態に導いてあげましょう。
◆ 寝る前の習慣に“やさしいブラッシング”を
心身をほぐすリラックスタイムには、軽いストレッチや頭皮マッサージもおすすめ。
特に、正しいブラシを使ったブラッシングは、血行促進・自律神経の安定・安眠サポートに役立ちます。
ただし、円形脱毛症のある方は、ブラッシングのやり方に注意が必要です。
▶ ブラシ選びのポイント
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「パドルブラシ」や「クッションブラシ」など、ピンにクッション性のあるものがおすすめ
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金属製のピンは先端が鋭く、頭皮を傷つけるおそれがあるため注意
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肌あたりのやさしいもの、自分が“心地よい”と感じるブラシを選びましょう
▶ ブラッシングの手順
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まず毛先のもつれをほどくように、やさしくブラシを通す
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生え際の2〜3cm手前からスタートし、
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顔まわり → こめかみ〜襟足 → 首元〜頭頂部へと流すように頭皮にきちんとブラシを当て、
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刺激を与えるのではなく“なでる”ように行う
やさしくブラッシングすることで頭皮の緊張がゆるみ、全身の血流が促されて、自然とリラックス状態へ。良質な睡眠に導くセルフケアとして、日々の習慣に取り入れてみてくださいね。
5.円形脱毛症は自然に治る?回復にかかる期間と早く治すための方法
「このまま髪が生えてこなかったらどうしよう…」
円形脱毛症と向き合う中で、そんな不安を抱える方は少なくありません。
ですがご安心を。
円形脱毛症は、初期段階や軽度のものであれば自然に治るケースも多いといわれています。特に、ストレスが原因と考えられるケースでは、1〜2年以内に自然治癒する例も少なくありません。
ただし、回復までの期間は「症状の軽重」だけで決まるものではなく、個人の体質や生活環境、セルフケアの有無によっても大きく変わるというのが実情です。
ポイントは、日々の変化に気づけるかどうか。
抜け毛の量、髪質の変化、頭皮の違和感など、小さなサインを見逃さず、早めに対処することで回復のスピードも変わってきます。
◆ 回復を早めるための具体的な方法
- 医療機関での適切な診断と治療
→ 市販薬や民間療法に頼る前に、まずは皮膚科で専門医の判断を仰ぐことが大切です。 - ストレスの原因と向き合い、少しでも解消へ向かう工夫を
→ カウンセリングや相談も効果的。 - 食事・睡眠・運動など生活習慣の見直し
→ 髪は“内側の健康”のバロメーターでもあります。
無理を重ねず、心と体の声に耳を傾けること。 髪のトラブルは、ライフスタイルを見直すきっかけにもなってくれます。
6.まとめ|円形脱毛症と向き合うために今日からできること
ストレスの多い現代では、円形脱毛症は誰にでも起こりうる症状です。突然の抜け毛に驚いたり、ショックを受けたりすることもあるかもしれません。でも、まずは「少し疲れてるのかも」と、体からのサインとして受け止めてあげましょう。
「私だけじゃない」と思えることが、心を軽くする第一歩になります。
生活習慣の見直しや、気の置けない人との会話、そして皮膚科など専門医のサポートを受けることで、円形脱毛症は少しずつ回復していくものです。
また、毎日の中に「自分と向き合う時間」を持つことも大切です。
たとえば、髪をとかす時間をただのルーティンではなく、 「今日の頭皮、どうかな?」「髪の手触り、いつもと違う?」 と感じ取る“セルフチェックの時間”に変えていきましょう。
頭皮マッサージやブラッシングを通して、自分の体と心の変化に気づけるようになれば、 不調のサインにも早く気づくことができ、自然とケアの質も高まっていきます。
焦らず、ひとつずつ。 今日からできる小さなケアが、きっと明日のあなたの髪と心を守ってくれます。
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